【不動産豆知識】消費税率の引上げに伴う住宅取得支援策
今年10月に消費税が8%から10%に引上げられます。
8%の消費税とする為には、
建売住宅・リフォーム工事の場合は、9月30日までの引渡しが必要で注文住宅の場合は、3月31日までの請負契約が必要になります。
不動産購入される方や当社のような不動産会社への支援策として、
1、住宅ローン減税の控除期間延長。
2、すまい給付金が最大50万円。
3、新築住宅最大35万円ポイント制度。
4、贈与税非課税枠最大3000万円に拡大。
2019年3月記事掲載
1、住宅ローン減税の控除期間延長
所得税の住宅ローン控除期間が10年から13年に延長。
但し、11年目以降はローン残高1%もしくは建物購入価格×2%÷3年のいずれか小さい額になります。
対象となるのは、2019年10月1日から2020年までに住み始めた場合で、消費税10%で購入された新築住宅、床面積50㎡以上、借入金償還期間10年以上となります。
控除対象借入限度額4000万円(長期優良住宅の認定を受けた住宅は5000万円)。
2、すまい給付金が最大50万円
主な対象者
1、住宅の登記名義人持分保有者
2、住民票において住宅への居住が確認出来る者
3、収入が一定以下(8%時目安が510万円以下、10%時目安が775万円以下)
※配偶者および中学生以下の子供が2人のモデルの目安です。
4、住宅ローンを利用しない方は年齢50歳以上の者
対象となる住宅(新築住宅)
1、自らが居住する住宅であること
2、床面積が50平方メートル以上であること
3、工事中の検査により品質が確認された次のいずれかの住宅であること
①住宅瑕疵担保責任保険に加入
②建設住宅性能表示制度を利用など
住まい給付金上の住宅ローンの定義
1、自ら居住する住宅の為の借入金
2、償還(返済)期間が5年以上
3、金融機関等からの借入である(親族・知人では借入と見なされません)
すまい給付金シュミレーション(国土交通省HP)
3、次世代住宅ポイント制度(新築住宅最大35万円ポイント)
対象は、分譲住宅は2020年3月31日までに契約、注文住宅・リフォーム工事は
2019年4月から2020年3月の期間に請負契約着工したもの。
ポイントは1ポイント1円相当で、住宅の新築もしくは購入で最大35万ポイント、
住宅リフォーム工事で最大30万ポイント貰う事が出来ます。
以下のいずれかに適合する場合、30万ポイントが付与
1、エコ住宅(断熱等級4または一次エネルギー等級4を満たす住宅)
2、長持ち住宅(劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2等を満たす住宅)
3、耐震住宅(耐震等級2を満たす住宅または免震住宅)
4、バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3を満たす住宅)
さらに下記を満たす場合には5万ポイント加算
1、長期優良認定住宅
2、低炭素認定住宅
3、性能向上計画認定住宅
4、ZEH
4、住宅取得資金の贈与税非課税枠最大3000万円に拡大
父母や祖父母などの直系尊属から年間110万円を超える贈与を受ける場合、一般的に贈与税がかかりますが、住宅の新築・取得、リフォームなどを目的とした贈与の場合は、「贈与税非課税措置」を利用して税金の支払いを減らすことができます。
住宅取得などのために父母や祖父母などの直系尊属から贈与を受けた場合を対象に、2021年12月31日までに住宅の契約がされた場合、最大3000万円の贈与が非課税になります。
適用される要件
1、自らが居住するための住宅であること
2、配偶者や親族、特別な関係者から取得した住宅でないこと
3、贈与時に日本国内に住所があり、日本国内の住宅取得であること
4、受贈者が贈与の1月1日時点で20歳以上、贈与年の合計所得金額が2000万円以下であること
5、贈与者が父母・祖父母などの直系尊属であること
6、贈与年の翌年3月15日までに住宅の新築取得または増改築をし入居すること
7、床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であり、2分の1以上が居住用であること
消費税増税後がお得になりそうな場合
1、住宅ローン減税は、4000万円以上の住宅ローンを組む場合で、年収の多い方は有効に使いたい制度だと思います。
2、年収500~600万円の方は、住まい給付金がアップした影響を一番受けますので、増税が与える住宅価格への影響と住まい給付金で賄える金額の比較検討が必要です。すまい給付シュミレーション(国土交通省HP)
3、住宅取得資金として高額な贈与を受けられる見込みがあるなら非課税枠が増えますので増税後が有利です。